2014/08/09
以前から進めていましたが、保健・自費診療に関わらず 七月から全症例においてラバーダム防湿を行うこととしました。
口の中には無数の細菌が存在します。
当然唾液中にも多くの細菌が生息していますが、これが本来無菌である根管の中に入ってしまうと、そこから感染を起こしてしまいます。
ラバーダム防湿とは歯の根の治療(根管治療)をする際に、そうした細菌による感染から歯を守るためのものです。これにより根管内への唾液・細菌の侵入を防いだり、逆に根管治療時に使用する薬液や水などが口腔内に漏れるのを防ぎます。術者、患者 お互いが快適かつ安全に出来る治療方法となります。
具体的には、歯にかけるクランプという器具と、そのクランプを介して歯の周囲にゴム製のシートを張り、治療歯を口の中で隔離する。口の中に簡単な手術室を作る、というイメージでしょうか。
こうしたラバーダム防湿 海外では当たり前となっており、根管治療を専門としている歯科医師の90%以上が使用しています。
しかし日本では保険点数が認められていない、などの理由でその普及率は非常に低く、5%にも満たないのが現状です。恥ずかしながら当院でもなかなか徹底できていませんでした。
分かっていながら徹底出来なかったラバーダム防湿を、ではなぜ行うことにしたのか。それは最近根管治療を指導していただいている ある先生に ラバーダム防湿をしていないことを厳しく叱責されたからです。
この歳になって本気で怒られることもなかなかありませんので、正直恥ずかしくなりましたね。しかし怒ってもらえるということが逆にありがたいとも思いました。
そのように本気で指導していただいている先生に、恥じること無くしっかりと向き合うためにも、その第一歩として長谷川歯科医院では、全症例においてラバーダム防湿を行います。
※ 歯が大きくかけているなど、歯の状態によってはラバーダム防湿が出来ない場合があります。
また鼻で呼吸のしづらい方は、出来ない場合もあります。


